丸紅、米アラスカ州で非鉄金属探鉱事業を行うカナダのヴァルハラの株式取得で合意

(米国、カナダ、日本)

ヒューストン発

2022年09月28日

丸紅は921日、カナダの子会社である丸紅メタルズ・アンド・ミネラルズ(本社:ケベック州モントリオール)を通じて、カナダの探鉱会社ヴァルハラ・メタルズ(本社:ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー、以下ヴァルハラ)の株式約19.99%を第三者割当増資引き受けにより、約830万カナダ・ドル(約87,980万円、Cドル、Cドル=約106円)で取得することについて、ヴァルハラと合意したと発表した。

丸紅は、ヴァルハラへの出資を通して、電化の推進や脱炭素社会の実現に必要不可欠な非鉄金属資源の安定供給に貢献し、グリーンのトップランナーを目指すとしている。

ヴァルハラは、米国アラスカ州北西部アンブラー地区に100%の探鉱権益を有しており、丸紅は今回の増資により、同地区での探鉱を推進する予定だ。発表によれば、同地区は世界でも有数の高品位の銅や、その他非鉄金属(亜鉛・鉛・金・銀)を含有する火山性塊状硫化物鉱床()が存在し、探鉱のポテンシャルが大きいエリアとされている。

丸紅は「中期経営戦略 2022-2024年度」において、「グリーン事業の強化」および「全事業のグリーン化推進」を目指すとしており、本グリーン戦略を企業価値向上に向けた基本方針の1つと位置付け、銅事業をグリーン事業と分類している。

丸紅は本契約以外にも、脱炭素化に向けた取り組みを進めており、例えば8月には、デジタル技術の活用で船舶の二酸化炭素(CO2)削減を目指すコンソーシアムに参画したと発表している(2022年8月5日記事参照)。

(注)海底火山活動に伴う熱水噴出によって生成された硫化物鉱石を主とする、銅・亜鉛・鉛・金・銀などに富む多金属鉱床。

(沖本憲司)

(米国、カナダ、日本)

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