フランス大統領がアルジェリア訪問、レアメタルの安定供給確保へ
(アルジェリア)
パリ発
2022年09月13日
フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、8月25日から27日までアルジェリアを訪問し、アブデルマジド・テブン大統領と会談した。両大統領は8月27日にフランスとアルジェリアの新たなパートナーシップのためのアルジェ宣言に署名した。
同宣言において、両国は政治、教育、科学、文化など幅広い分野でのさらなる協力強化に合意した。特に、同宣言第4条「エネルギー転換に向けた経済的パートナーシップ」では、再生可能エネルギー、健康、農業、観光などの分野における経済協力を重要な柱とし、ガス分野、水素分野およびレアメタル分野における協力強化が挙げられている。
フランス政府は2022年1月10日、国内製造業の競争力維持・強化の観点からレアメタルを優先的に確保すべき鉱物とした国家戦略を発表した。今回のマクロン大統領のアルジェリア訪問の目的の1つは、レアメタルの将来の安定供給の確保がある、との報道もみられる。
アルジェリア政府は、経済の多様化に向けて、レアメタルをはじめ国内の鉱物資源の開発に取り組む姿勢をみせており、外国事業者との協力に意欲を示している。アルジェリアのレアメタル埋蔵量に関する正確なデータは不足しているが、南部を中心に豊富に存在しているといわれている。
(ピエリック・グルニエ)
(アルジェリア)
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