イラン大統領、20年ぶりにウズベキスタンを公式訪問

(ウズベキスタン、イラン)

タシケント発

2022年09月16日

イランのイブラーヒーム・ライーシー大統領は9月14日、上海協力機構(SCO)首脳会議に出席するため、ウズベキスタンの古都サマルカンドに到着した。イラン大統領のウズベキスタン公式訪問は20年ぶり。

同日に開催された両国首脳会談後に、両大統領による共同声明が出され、査証(ビザ)発給円滑化、観光、石油・ガス・石油化学、科学技術、輸送などの分野で18の文書に署名がなされた。

輸送分野では、イラン南東部にあるチャーバハール港の活用、貨物の入港・通過条件の整備などでの協力が明記された。チャーバハール港はインド政府が資金を投入し一部開発・運営する港湾で、アフガニスタン向けのトランジット貨物などが通過する。ウズベキスタン政府は2021年12月、イランとインドによる「チャーバハール港の共同利用に関する協定」への参加に関心を示しており、同港を終着点とするアフガニスタンもしくはトルクメニスタン経由の物流ルートを確立する可能性を検討している。2022年8月にはイラン政府と、同港からウズベキスタン向けトラック試験輸送の実施について合意している。

現在、ウズベキスタンとイラン間の物流は、イランのもう1つの主要港であるバンダレアッバス港を経由している(2022年6月14日記事参照)。

(ウラジミル・スタノフォフ)

(ウズベキスタン、イラン)

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