英政府、服喪期間と国葬に伴うガイダンスを発表

(英国)

ロンドン発

2022年09月12日

英国政府は9月9日および9月10日、エリザベス女王の死去に伴う服喪期間の開始とそれに伴うガイダンス外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、および国葬に伴うガイダンス外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。服喪期間は国葬まで継続される。国葬は9月19日に行われる予定で、当日は祝日とされる。

企業に関しては、服喪期間であっても活動を停止することは義務付けないとしており、あくまで各企業・機関の裁量に任せるとしている。公共サービスについても、通常どおり継続するとしている。国葬当日の休暇取得について、政府は労使間の既存の取り決めに干渉はできないが、雇用者は従業員から休暇取得について要望があった場合はきめ細やかに対応するよう期待するとした。

イベントに関しても、中止や延期を義務付けはしないものの、国葬当日に開催する場合は葬儀の時間と重ならないようイベントの時間を調整するよう呼びかけた。

公共交通に関しては、儀式や国葬の当日は、主要なエリアでは混雑が予想され、移動についても通常よりも時間がかかる可能性があるとしている。

物流や通関については9日時点で影響はみられず

イングランド銀行(中央銀行)は9月9日、15日に予定されていた金融政策会合(MPC)を1週間延期し、9月22日に実施すると発表。各種報道では9月の会合で政策金利を0.5~0.75ポイント引き上げるとの見方が出ていた。また、資産買い入れ制度(APF)で保有する英国国債の売却開始(2022年8月5日記事参照)についても、1週間延期し9月27日から開始する外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますとした。

国家統計局(ONS)も、9月9日に発表が予定されていた統計の発表を9月12日まで延期すると発表した。

一方、物流については平常どおり動いているようだ。ジェトロが9月9日に複数の在英日系物流企業に問い合わせたところ、同日時点で物流や通関への影響はみられていないという。

ロンドン証券取引所も、国葬の日程および詳細が発表されていなかった英国時間9月9日時点では、9日以降通常どおり取引を継続する一方で、国葬当日が祝日となる場合は取引を行わないと報じられた。

(山田恭之)

(英国)

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