経済省、コンプライアンス優良企業に対する貿易手続き簡素化プロジェクトへの参加を公募

(メキシコ)

メキシコ発

2022年09月02日

メキシコ経済省は8月中旬以降、国家貿易統合システム(SNICE)の特設サイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを通じ、貿易関連手続きや税務、労務などのコンプライアンスが確保されている企業を認定し、貿易手続きの簡素化を進めるパイロットプロジェクトへの参加を呼び掛けている。「貿易コンプライアンス認定企業(ECCE)」と称されるプロジェクトは、WTOの貿易円滑化協定に基づき、国家貿易円滑化委員会に参加する連邦省庁(注)の全てが参加するかたちで、コンプライアンスを順守している企業に対し、貿易業務における手続きの簡素化や恩典の付与を行うものだ。

公募要領PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)および、ジェトロが経済省のエマヌエル・オルテガ担当課長から829日に聴取した内容によると、パイロットプロジェクトではさまざまな業種、規模の会社から50社を認定し、経済省に権限がある範囲内で貿易手続きの簡素化や恩典の付与を行う。パイロットプロジェクトへの参加要件は、以下のとおり。

a)直近3年間の貿易オペレーションの実績

b)確定した租税債務がない

c)貿易オペレーションにおけるコンプライアンスの証明

d)株主や法的代表者、取締役会メンバーに対して過去3年間、刑事告発などがなされていないこと

e)プロジェクト参加のための十分な内部組織や人材

f)コンプライアンス順守のための内部統制

g)過去12カ月の間に少なくとも一度は、貿易コンプライアンスの自己評価や内部監査を実施した経験

930日までに所定フォーマットを経済省に提出

プロジェクトへの参加を希望する企業は、所定のエクセルファイルエクセルファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を埋めることにより自己評価を行い、経済省の専用アドレス(empresa.cumplida@economia.gob.mx外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)にパイロットプロジェクトへの参加の意向を伝えた上で送付する。所定フォーマットでは、コンプライアンス順守に向けたコミットメントやリスク分析、貿易関連、税務関連、労務関連のコンプライアンス順守状況などについて自己評価を行うことになるが、エマヌエル氏によると、パイロットプロジェクトの段階では、フォーマットに記載された全ての基準を満たす必要はない。

自己評価シートの提出を受けて、経済省は当該企業が基準を満たしているかどうかについての書類審査を行う。情報の不備が見つかった場合、経済省からの追加情報要求がある。全ての情報がそろった後、経済省は事業所への現場査察を行い、審査報告書を作成する。報告書により参加が認められた場合でも、改善提案を伴う場合や勧告を伴う場合がある。改善提案の場合は採用が任意だが、勧告を伴う場合は、指摘された内容を一定期間内で改善しないと参加が取り消される。

エマヌエル氏によると、ECCEの具体的恩典については、現在省内で検討されており、近日中に公開される。最初は、経済省管轄の手続きや貿易プログラムに関するものに限定されるが、段階を経て恩典が増えていくとともに、恩典を享受するための要件も増えていくことになる。

(注)外務省、国防省、海軍省、大蔵公債省、環境天然資源省、エネルギー省、経済省、農業地方開発省、インフラ通信運輸省、保健省の10省および同外局が参加。

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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