国家レベルの「スマート交通先行プロジェクト」に長春市案件も採択

(中国)

大連発

2022年09月26日

中国交通運輸部(以下、交通部)は9月14日、自動運転・スマート船舶輸送分野における先行プロジェクトの第1陣(18のプロジェクト)を発表した。18のプロジェクトのうち1件が、吉林省長春市の「都市型モビリティサービスと中継輸送自動運転の実証プロジェクト」だ。

長春市の同プロジェクトは、中国第一汽車集団を中心に、以下の2つの運用実験を展開。

  1. 中国第一汽車集団所在の産業園区、国家コネクテッドカー北方モデル区(注)で、8台の自動運転バスを運行。累計走行距離1万キロ、延べ10万人以上にサービスを提供する。
  2. 一汽大衆(フォルクスワーゲンと第一汽車の合弁会社)の工場敷地内と一汽スマート物流(スマートロジスティクス)パークの輸送専用ルートに、累計2,000キロ以上の走行が可能な、2台の自動運転トラックを配置する。

プロジェクト実施期間は、2022年8月から2023年12月まで。運用実験の成果について、技術ガイドラインや標準仕様書を2本以上まとめることが義務付けられている。

長春市以外にプロジェクトが採択された都市は、北京市、天津市、上海市、江蘇省蘇州市、安徽省合肥市、山東省済南市、河南省鄭州市、広東省広州市、重慶市、福建省アモイ市などがある。

交通部は今後、各先行プロジェクトの全過程をフォローアップしながら、適時評価、適時開示に努め、各種の技術的なガイドラインや技術基準を策定し、産学連携による新産業の発展を目指す。

(注)工業情報化部に認可された、中国初の寒冷地域の自動運転実証実験地域で、2018年7月17日から工業情報化部、吉林省政府、一汽集団の共同運営により稼働している(「鋭観網」2020年5月30日)。

(李莉)

(中国)

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