米上院外交委、安全保障支援などを盛り込んだ台湾政策法案を可決、本会議審議へ

(米国、中国、台湾)

米州課

2022年09月16日

米国上院外交委員会は9月14日、中国と台湾の安定した両岸関係の維持を目的に、米国の対台湾政策を強化する法案「台湾政策法案」を賛成多数で可決したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

超党派の同法案(S.4428外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)は、台湾の安全保障を促進する米国の取り組みを拡大するほか、地域の安定を確保し、中国の台湾に対するさらなる攻撃を抑止するものとしている。また、同法案は、広範な経済制裁体制を構築することで、台湾への敵対行為に関して中国に厳しい代償を科すものと位置付けられている。

2022年4月に台湾を訪問し、今回の法案を提出したボブ・メネンデス外交委員長(民主党、ニュージャージー州)は「中国が台湾に対し外交・政治・軍事・経済の面で威圧的な措置を取り続ける中、本日の超党派による強力な(賛成)票は、台湾の人々への揺るぎない支持を示すだけでなく、こうした挑戦に立ち向かう上で米国議会が果たすべき非常に重要な役割を認識するものだ」と述べた。また、「われわれは委員会の委員から幅広い意見や懸念を募り、複数の公聴会や説明会を開催し、委員の台湾訪問を許可した後、両岸の安定を維持する米台政策のための新たな超党派の道を切り開く包括的な法案を可決した」として、その成果を強調した。

バイデン政権は9月2日、台湾に対して総額11億ドルの武器売却を承認し、連邦議会に通知した。今回の外交委員会での法案可決は、上院議会の本会議で審議される前段階となるが、米国は軍事面で台湾との連携を強化することで、中国を牽制する動きを強めている。法案の成立には、上下両院本会議での可決とともに大統領の署名が必要となる。

(片岡一生)

(米国、中国、台湾)

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