サムスン電子、米コムキャストから5G通信設備を受注

(韓国、米国)

ソウル発

2022年09月28日

サムスン電子は9月22日、米国のケーブルテレビ大手のコムキャスト(注1)から5G(第5世代移動通信システム)ネットワーク通信設備を受注したと発表した。今回の受注により、サムスン電子は、帯域幅3.5ギガヘルツ~3.7ギガヘルツのCBRS(Citizens Broadband Radio Service、注2)対応基地局、帯域幅600メガヘルツの基地局、電線設置型の小型基地局(Strand Small Cell)などの通信設備を提供する予定だ。

電線設置型の小型基地局とは、基地局、ラジオ、アンテナ機能を1つのフォームファクタで提供する統合ソリューションだ。サムスン電子が独自に開発した最新の第2世代5Gモデムチップ(5G Modem SoC)を搭載し、基地局を小型化・軽量化するとともに、データ処置容量を従来の製品の約2倍に改良した。これにより、ケーブル事業者は電線上に基地局を簡単に設置することで、設置スペース確保の負担を軽減できる。

今回のコムキャストからの受注に関し、サムスン電子の関係者は「サムスン電子の5G関連の技術力とイノベーションへの挑戦と努力の成果だ」と強調した。また、「今後、移動体通信技術の発展がもたらす新しい未来を提示し、次世代通信のビジョン実現に向け引き続き努力していきたい」とコメントした。

コムキャスト関係者は「革新的な移動体通信ソリューションを有するサムスン電子との協力を通じ、顧客に一段上のモバイル経験を提供できるだろう」と述べた。

(注1)1963年に設立した、大手ケーブルテレビ事業者。インターネット、ケーブルテレビ、テレコム、モバイルなどさまざまなサービスも提供している。米国全土で最も広域なWi-Fiサービスを提供。

(注2)米国連邦通信委員会(FCC)が軍事目的で使用していた、3.5~3.7ギガヘルツの帯域を商業用に開放するサービス。

(当間正明)

(韓国、米国)

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