景況感が3期連続プラス、前期より改善

(マレーシア)

アジア大洋州課

2022年09月07日

マレーシア統計局が826日に発表した業績動向調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注1)によると、2022年第3四半期(79月)の景況感指数(0を超えると景況感の改善を示す、注2)はプラス4.7と、3期連続のプラスとなった。前期のプラス3.5から改善した(添付資料表1参照)。業種別にみると、工業はプラス6.6、サービス業はプラス13.6といずれも景況感が大幅に改善した。工業のうち、農業、鉱業がプラスに転じたほか、電気・水道が好調を維持した。サービス業では、輸送・倉庫、不動産、情報通信技術、行政・支援サービスがプラスに転じたほか、宿泊、医療、食品・飲料が好調に推移した。他方、小売・卸売業はマイナス5.8ポイントとなり,1年ぶりにマイナスに転じた。建設業もマイナス24.9ポイントと不調が続いた。

直近6カ月と比べた向こう6カ月の業績見込み〔2022年第34四半期(712月)〕をみると、「改善する」と回答した企業の比率から「悪化する」と回答した企業の比率を引いた数値は12.2ポイントとなった。業績見込みは4期連続でプラスだったが、前回調査〔第2~第3四半期(49月)〕と比べてプラス幅は縮小しており、先行きに慎重な見方がうかがえる(添付資料表2参照)。工業(14.5ポイント)のプラス幅が縮小した半面、サービス業(26.5ポイント)は楽観的な見通しが拡大した。卸売・小売業はマイナス10.4ポイントと前回調査(50.0ポイント)から大幅に悪化した。建設業はマイナス幅が縮小したものの、引き続き悲観的な見通しとなった。

(注1)同調査はマレーシア統計局が四半期ごとに実施している調査で、今回は国内にある631社の経営層が回答した。

(注2)生産量、発注量、従業員数など業績に関わる項目について、ポジティブな回答(改善、増加)からネガティブな回答(悪化、減少)を差し引いた数字の平均値。

(山口あづ希)

(マレーシア)

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