ブラジルのモバイルアプリ企業モビレ、フードデリバリー最大手アイフージの単独株主に
(ブラジル、オランダ)
サンパウロ発
2022年08月29日
ブラジル最大のフードデリバリープラットフォーマーのアイフージ(ifood)は8月19日、同国大手モバイルアプリ提供会社モビレが自社株式を100%取得したと発表した。
モビレは今回、オランダを本拠地とするフードデリバリー企業ジャスト・イートが保有していたアイフージの33.3%の株式を取得することで、同社の株式を100%取得する。なお、モビレが33.3%の株式を取得するに当たり、最大94億レアル(約2,538億円、1レアル=約27円)を支払う取り決めが行われた(注1)。
モビレにはオランダの投資会社プロサス(注2)が投資している。プロサスは8月19日付の公式サイトで、アイフージは約10年で世界的なフードデリバリー企業に成長し、同社の株式をモビレを通じて完全に取得することは、アイフージの長期的な成長を見込んでいるためと説明している。
アイフージは2011年に創設された。現在約33万件のレストランやスーパーマーケットとパートナーを組み、国内1,700の自治体で20万人の宅配ドライバーが4,000万人のユーザーを対象にフードデリバリーサービスを展開している。月間約7,000万件の注文がある(8月19日付アイフージ公式サイト)。
(注1)アイフージ公式サイトによると、78億レアルに加え、16億レアルを追加する可能性がある。
(注2)8月22日付現地紙「バロール」によると、南アフリカ共和国のメディア大手ナスパーズがプロサスの57%の株式を保有している。
(古木勇生)
(ブラジル、オランダ)
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