7月の米国向け海上コンテナは前年同月比1.7%増、日本発は荷受け地ベースで3.1%減

(米国、中国、日本)

米州課

2022年08月17日

米国調査会社デカルト・データマインが発表した、米国向け海上コンテナの輸送量に係る20227月分のデータによると(注1)、7月の米国向け海上コンテナは、前年同月比1.7%増の2488,493TEU20フィートコンテナ換算)で、アジア上位10カ国・地域からの海上コンテナは、母船積み地ベースで3.0%増の1761,727TEUとなった(添付資料表1参照)。

アジアの国・地域別で、米国向け海上コンテナの輸送量をみると、上位から中国、韓国、ベトナム、台湾、インド、シンガポールの順となった。前年同月と比べ、韓国が3位から2位、ベトナムが2位から3位、インドが6位から5位、シンガポールが6位から5位に入れ替わった。中国を出港地(注2)とする海上コンテナは、前年同月比10.0%増の1074,282TEUで、米国向け全体に占める割合は43.2%(前年同月差3.2ポイント増)となっている。アジア上位10カ国・地域が米国向け全体に占める割合は、前年同月差0.8ポイント増の70.8%だった。そのほか、韓国発の海上コンテナは、前年同月と比べて9.3%増の178,082TEU、インドは18.8%増の73,692TEUとなり、米国向け全体に占める割合もそれぞれ7.2%(前年同月差0.5ポイント増)、3.0%(0.4ポイント増)に上昇した。一方、ベトナム(4.9%減、156,263TEU)や台湾(9.8%減、85,204TEU)、シンガポール(8.2%減、62,124TEU)発の海上コンテナは減少した。

中国と日本発の海上コンテナの内訳を荷受け地ベースで確認すると、中国発は全体で前年同月比7.8%増の1055,917TEUだった。HS上位2桁をみると(添付資料表2参照)、輸送量最大の家具、寝具(HS94類)が前年同月比10.1%減(寄与度:マイナス1.8ポイント)の159,482TEUだった。玩具、遊戯用具(HS95類)は、一般機械(HS84類)を抜いて2番目に輸送量が多い品目となり、29.8%増(プラス0.7ポイント)の116,231TEUだった。衣類および衣類付属品(HS61類、42,332TEU28.4%増)および履物(HS64類、37,833TEU36.9%増)も大幅に増え、寄与度はどちらもプラス1.0ポイントとなった。

日本発は、全体で前年同月比3.1%減の55,027TEUだった。HS上位2桁をみると、最上位2品目である一般機械(12,908TEU)と自動車・同部品(HS87類、11,109TEU)がそれぞれ4.3%(寄与度:マイナス1.0ポイント)、2.0%(マイナス0.4ポイント)減少し、全体を押し下げる要因となった。一方、ゴム(HS40類)が28.4%増の7,851TEUとなり、寄与度もプラス3.1ポイントと大幅に上昇した。

(注1)データは随時更新される。本記事は、816日にダウンロードしたデータに基づく。

(注2)母船積み地ベースであることを意味する。

(片岡一生)

(米国、中国、日本)

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