経済改革指針を発表、減税やビジネス環境改善策を盛り込む

(モザンビーク)

マプト発

2022年08月19日

モザンビーク政府は89日、中長期的な経済成長を促進するための改革指針となる「経済加速パッケージ(PAE外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。同政府は天然ガスの生産開始などによる中長期的な経済成長を見込んでおり、成長をより加速するための改革としてPAEを推進していくとした。

PAEは「民間セクターに対する財務的インセンティブ」「手続きの脱官僚化・簡易化」「行政機構の効率化と機能性向上」の3つを主要なテーマとし、合計20の施策から成る。そのうち、民間企業・外国人労働者の活動に大きく関わるものは以下のとおり(注)。

付加価値税(VAT)率を17%から16%に引き下げる。

農業生産や電化推進のための資機材輸入時付加価値税を免除する。

農業、養殖水産業、都市交通セクターの国内企業に対する法人所得税率を32%から10%に引き下げる。これに加え、農業セクターでは、国内企業にサービスを提供する外国企業に対する源泉徴収税率を20%から10%に引き下げ、農業プロジェクトへの融資に課する源泉徴収税(税率20%)を撤廃する。

入国査証(ビザ)を全面的に見直し、モザンビークに移住する可能性が低い一部の国とはビザの免除協定を導入する。これに加え、商用(ビジネス)ビザと観光ビザを短期滞在用ビザとして統一する。

国外からの投資を喚起するため、投資法と労働法を見直す。

法人設立や個人の在留資格取得などに関係する各種書類の公証認証制度を改革する。幾つかの産業セクターではライセンス取得を撤廃し、会社登記・税務登録完了後、直ちに事業を開始できるようにする。

経済財務省は、一連の改革は今後2年以内に実施すべきとの方針を示した。各施策は関連する法・政令などの整備の後、実施に移っていく見込みだ。

(注)全ての施策の内容については添付資料表参照。

(松永篤)

(モザンビーク)

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