米新興商用トラックメーカーのニコラ、EVバッテリーパック製造のロメオ・パワー買収へ

(米国)

ロサンゼルス発

2022年08月03日

米国の新興商用電気・燃料電池トラックメーカーのニコラ・コーポレーション(本社:アリゾナ州フェニックス)は81日、商用電気自動車(EV)用リチウムイオン電池のモジュールやパックを製造するロメオ・パワー(本社:カリフォルニア州サイプレス)を買収することでロメオと合意したと発表した。ニコラは、ロメオの全株式取得の手続きや規制当局の承認を経て、202210月末までに買収を完了するとしている。買収総額は14,400万ドル。

ニコラはロメオの最大の顧客で、今回の買収を通じて、EVバッテリーパックの設計や製造のプロセスを管理できるようになることに加え、1年当たりの発生コストを2026年までに最大35,000万ドル削減し、2023年末までにセル以外のバッテリーパックのコストを3040%削減できるとしている。また、ニコラは買収が完了するまでの間、ロメオに対して3,500万ドルの一時的な資金支援を行う。

ニコラの最高経営責任者(CEO)のマーク・ラッセル氏は「ロメオはニコラにとって重要なサプライヤーであり、自動車の電動化が高度化する中で、その技術力をさらに活用できることをうれしく思う」とコメントしている。

ニコラが工場を構えるアリゾナ州では、新興のEVメーカーによる生産拠点の設立が相次ぐなど、EV関連の投資が活発に行われている(2022年6月28日付地域・分析レポート参照)。ニコラの投資動向についても引き続き注目される。

(永田光)

(米国)

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