アジアで初のサル痘による死者確認

(インド)

ニューデリー発

2022年08月08日

世界中でサル痘ウイルスの感染が広がる中、インドで7月30日、アジア初となるサル痘による死者が確認された。また、8月3日には初の女性感染者も報告されている。同国では4日までに計9件のサル痘感染症例が確認されており、内訳は南部ケララ州で外国渡航歴を有する5人、デリー準州で外国渡航歴のない4人となっている(外国籍者を含む)。事態の進展を受け、政府は4日に有識者を集めた緊急会合を開き、今後のサル痘対策について協議した。

保健・家庭福祉省は5月31日に「サル痘管理ガイドラインPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」を制定している(2022年7月29日記事参照)。8月3日には感染予防措置を呼びかけるヒンディー語のポスターを完成させ、感染拡大防止を呼びかける広報活動に本腰を入れ始めた。

画像 サル痘感染予防対策を呼びかけるポスター(保健・家庭福祉省提供)

サル痘感染予防対策を呼びかけるポスター(保健・家庭福祉省提供)

ポスターには、サル痘感染を予防するために「やるべきこと」と「やってはいけないこと」が以下のとおり記載されている。

〇やるべきこと

  1. 感染者を他の人から隔離する。
  2. せっけんと水、または手指消毒剤で手を洗う。
  3. 感染者のそばにいるときは、マスクと使い捨ての手袋を着用する。
  4. 環境衛生のために消毒剤を使用する。

〇やってはいけないこと

  1. 感染者と寝具、シーツ、タオルを共有しない。
  2. 感染者の使用済み寝具、シーツ、タオルを他の人のものと一緒に洗わない。
  3. サル痘の症状がある場合は、公共の場での行事に参加しない。
  4. 風評により人を辱めたり、非難したりしない。

(高際晃平)

(インド)

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