米クアルコム、グローバルファウンドリーズと42億ドルの半導体追加購入で合意

(米国)

ロサンゼルス発

2022年08月12日

米国の半導体大手クアルコム・テクノロジー(本社:カリフォルニア州サンディエゴ)と、半導体受託生産大手グローバルファウンドリーズ(GF、本社:ニューヨーク州マルタ)は88日、それぞれの子会社を通じて締結している半導体供給契約を2028年まで延長すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。今回の契約延長により、クアルコムは、GFのニューヨーク州工場から第5世代移動通信システム(5G)やWi-Fi、自動車、モノのインターネット(IoT)などに用いる半導体を追加で42億ドル購入する。

米国では半導体産業向けインセンティブ制度のCHIPS(注)に527億ドルの予算を充当する「CHIPSおよび科学(CHIPSプラス)法案(H.R.4346)」が7月末に連邦上下院議会で可決され、89日にジョー・バイデン大統領が署名して成立している(2022年8月10日記事参照)。両社は今回の発表で、ニューヨーク州マルタにあるGFの半導体工場の生産拡張にも言及しており、GFはクアルコムへの供給能力拡大に当たって同法案を通じた資金支援も活用するとみられる。

GFの社長兼最高経営責任者(CEO)のトーマス・コーフィールド氏は「この長期契約の延長により、クアルコム・テクノロジーズは米国での製造拠点を追加し、より強靭(きょうじん)なサプライチェーンを手に入れることができる」と契約延長の意義を強調した。

(注)Creating Helpful Incentives to Produce Semiconductors(半導体生産の支援インセンティブの創設)の頭文字を取った略称。

(永田光)

(米国)

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