中国、天然砂の台湾向け輸出を8月3日から暫時停止

(中国、台湾)

北京発

2022年08月04日

中国商務部は83日、関連する法律規定に基づき、台湾に対する天然砂の輸出を暫時停止すると発表した。商務部のウェブサイトに同日掲載された文章によると、同措置は即日実施された。

品目別に関税番号や関税率を記載した「中国輸出入税則2022」では、天然砂はHS2505「天然の砂(着色の有無を問わず、金属を含む砂は除く)」として記載されている。報道では、建設業、ガラス工業、金属洗浄に使用されるケイ砂(シリカ)や石英砂、主に鋳型や耐火物などに使用される土砂、セラミック工業で使用される長石の土砂、不純物を除去し熱処理を行うための天然砂などが含まれるという(「浙江日報」84日)。

中国の台湾向け天然砂輸出については現在、輸出許可証による管理が行われている。200731日に資源や環境の保護のためとして輸出がいったん禁止されたが、翌2008310日から輸出が再開された経緯がある。

輸出許可証が必要な品目について記載した「輸出許可証管理貨物目録(2022年)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」では、天然砂は2505100000(注、ケイ砂および石英砂)、2505900010(標準砂)、2505900090(その他の天然砂)に分類されている。

貿易統計データベースの「グローバル・トレード・アトラス」によると、2021年の中国から台湾向けの天然砂輸出は全てケイ砂と石英砂で、同年の輸出数量は前年比25%増の67,900トンとなっている。

(注)関税番号6桁までは世界共通。

(小宮昇平)

(中国、台湾)

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