上半期の出入境者は前年同期比5割減、貨物輸送も停滞

(中国)

北京発

2022年08月02日

中国の国家移民管理局は726日の記者会見で、2022年上半期(16月)の中国の出入境者数について、3,2293,000人だったと発表した。前年同期の6,6973,000人から51.8%減少した。新型コロナウイルス感染拡大防止のための各種の移動制限が影響したとみられる。

船や航空機、列車など輸送に関する出入境検査回数は2217,000件、うち貨物船、貨物機、貨物列車が合わせて119,000件だった。前年同期は貨物機のみで111,000件だったことと比べて大幅に減少しており、貨物輸送も大幅に停滞している。

また普通パスポートの発行件数は36.1%減の214,000件だった。

外国人向け停留・居留許可証の発行件数は63.2%減の14万件だったが、前月比では49.9%増加した。外国人については、中国渡航のビザ取得に当たり、中国政府の招聘(しょうへい)状(PU)が必要となるなど、厳格な制限が課されていた。6月以降制限は緩和されており(202274日記事参照)、大幅な上昇につながったとみられる。

同局総合司の張寧・副司長は中国人の出境ニーズの高まりに対しては、「国外旅行の新型コロナウイルス感染リスクは依然として高い。リスクを十分に考慮すべき」とした。同時に、経済の安定のため、中国内外の企業の人員や、中国人の国外での防疫業務、プロジェクト建設、生産・生活物資の輸送、ビジネス、科学研究、留学、試験、学術交流、親族の結婚式への参加などついては、出入境に必要な手続きを行うとした。

(河野円洋)

(中国)

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