韓中国交樹立30周年を迎え、両国要人が祝電を交換

(韓国、中国)

ソウル発

2022年08月26日

韓国外交部は824日、韓国と中国の国交樹立30周年を迎え、両首脳間に加えて、韓悳洙(ハン・ドクス)国務総理と李克強首相、朴振(パク・チン)外相と王毅・国務委員兼外交部長との間で、それぞれ国交樹立30周年を記念する祝電を交換したと発表した。

韓総理は祝電で、20225月の韓国の尹政権の発足以降の両国間の緊密な意思疎通や交流をうれしく思い、今後の経済協力と人的交流をはじめ、サプライチェーンの安定的な管理、文化・コンテンツの活発な交流、気候変動やPM2.5など環境分野での積極的な協力を通じ、両国民が体感できるような具体的かつ実りある成果を上げたいと述べた。とりわけ、韓中の自由貿易協定(FTA)のサービス・投資分野の交渉加速化、デジタル経済パートナーシップ協定(DEPA)、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定など多国間の通商分野の協力を一層深め、航空便の増便を通じ、両国民間の人的往来がさらに活発になることを期待した。

韓国外交部によると、李首相は祝電で、中国と韓国は永遠の隣人、互いに離れることのできない協力のパートナーであり、過去30年間の協力の下、中韓関係は迅速に発展を遂げ、両国および両国民に実質的な利益をもたらし、地域の平和と安定、発展と繁栄に寄与してきたと評価したと述べた。さらに、国交樹立30周年を新たな出発点として、相互の理解と信頼を一層構築し、交流と協力を深め、中韓の戦略的パートナー関係の健全で安定的な発展を進めたいと記した。

また、同日、韓中関係の未来発展の方向性を両国政府に提言することを目的として2021824日に発足した「韓中未来発展委員会」(韓国側委員長:イム・チェジョン前国会議長、中国側委員長:張平・前全国人民代表大会委員長)が共同報告書を取りまとめ、両国外相に提出した。共同報告書は未来発展分科会、政治外交分科会、経済通商分科会、社会文化分科会の提言により構成されている。外交分野では、朝鮮半島の非核化に関して「実質的な成果」に向け両国が努力することや、経済分野では、水平的かつ競争的関係に転換する中、新たな協力モデルを模索することなどが含まれている。両国外相は、報告書の完成に謝辞を述べ、委員の努力に敬意を表した。

(当間正明)

(韓国、中国)

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