エチオピア企業が新工業団地を開発

(エチオピア)

アディスアベバ発

2022年08月22日

エチオピアの首都アディスアベバから南西方向のオロミア州セベタで、鉄塔などを製造するウォダ・メタル工業(Woda Metal Industry)が、自社で確保した敷地を工業団地に転換する。工業団地への転換に当たっては3社が出資する。資金の一部は、日本からの出資となることが明らかになった。工業団地の名称はウォダ工業団地で、出資する3社とエチオピア投資委員会(EIC)が2022810日にアディスアベバ市内のホテルで協力覚書を締結した。

工業団地開発に出資する3社は、ウォダ・メタル、Wグループ、アルファの各社。ウォダ・メタルは、東アフリカでは最大級とみられるメッキ処理施設を持ち、鉄塔や電線を製造する企業で、山東兆維鉄塔などの出資を受けている。Wグループは、中国をはじめ、カンボジア、エチオピア、サウジアラビアで、セラミック製品を製造し、エチオピアでは、東方工業団地に入居している。ウォダ・メタルとWグループは、2016年から当地で活動している。アルファは、2020年に東京で設立された企業で、東アフリカでの投資活動などに従事する。

工業団地開発には、3社合計で9,500万ドルを予定し、今後3年で第1期(100ヘクタール)を開発する。企業誘致で狙う産業は、タイヤ、電気自動車、家電、配電機器など。国が開発する工業団地では、これまで送配電の遅れから入居企業の操業後も発電機で給電することが多々あった。しかし、本工業団地では、自社の安定操業用に変電所(230/15キロボルト、50メガワット)も自己資金で建設して稼働済みだ。同工業団地が立地するセベタは、エチオピアの玄関口であるボレ国際空港から南西に35キロほどのところにあり、ジブチからの鉄道路線にも近い。

(関隆夫)

(エチオピア)

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