台湾航港局、航行時の注意呼びかけ

(台湾、中国)

中国北アジア課

2022年08月04日

台湾の交通部航港局は83日、「航船布告」を発布して注意喚起を行った(注)。中国人民解放軍の台湾周辺地域における訓練実施の発表を受け、演習期間中は当該地域付近の航行を避け、路線を変更するよう注意を呼びかけた。

中国人民解放軍による訓練は84日正午から87日正午までの3日間に、台湾周辺地域6カ所の海域で実施され、実弾射撃を含むという。対象地域は苗栗縣西北部の海域、基隆市北部・北東部の海域、高雄市南西部の海域、屏東縣南部の海域、花蓮東部の太平洋海域などで、そのうち最も台湾の港に近接する箇所としては、高雄港からわずか20キロ付近の海域に位置する(「中央社」83日)。

これに関連して交通部は、民航局・航港局と緊急会議を開いて対策について協議を実施。王国材・交通部長は、航空貨物に係る代替ルートについては、日本やフィリピンと調整しており、確定後速やかに対外公開を行う予定と示した。海運については、対象エリアを回避すれば問題ないため、周辺海域を航行する船舶は、航港局が発布した「航船布告」に基づき、演習対象エリアを避けるよう注意喚起を行った(「経済日報」83日)。

なお、現地物流業者によると、83日時点では一部の航空貨物便で30分~1時間の遅延が生じる見込みだが、おおむね通常どおりの運航を見込んでいるとしている。

(注)「航船布告」は交通部港湾局のホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますから確認できる。

(中国北アジア課)

(台湾、中国)

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