5度目の新型コロナワクチン接種は2023年ごろを予定
(チリ)
サンティアゴ発
2022年08月08日
チリのマリア・ベゴニャ・ジャルサ保健相は8月1日の国会質疑で、新型コロナウイルスワクチンの効力増強のための3度目(トータル5度目)接種を行う意向と発言した。接種時期については明言を避け、2023年ごろを予定していると発言するにとどまった。これまで、ワクチン接種した後は時間の経過に伴って効力が低下するという研究結果に基づき、約6カ月の間隔をおいて追加接種を実施してきた。しかし、2度目の効力増強接種(トータル4度目)で使用したワクチンについては、従前のものと比較して効力低下の度合いが少ないという新たな研究結果が得られている。この点を踏まえ、追加接種を実行する間隔を6カ月超とする今回の判断に至ったと説明している。加えて、同保健相は、従来の変異株とオミクロン変異株に対応可能な2価ワクチンを使用する可能性についても言及している。
4度目接種完了者は対象人口の56%
8月3日時点のチリの新型コロナワクチン接種状況は、対象人口(注)のうち、1度目の接種完了者は95.0%、2度目は92.9%、3度目は81.2%、4度目は56.1%となっている。高いワクチン接種率を誇るが、8月4日の新型コロナウイルス感染者数は1万1,525人で、約1カ月ぶりに1万人を突破した。保健省は、他国でも感染者増加の主因となっているオミクロンのBA.4株、BA.5株の流行が背景にあるとして警戒を強めている。
(注)チリでは3歳以上の国民にワクチン接種を行っており、同対象人口は1,897万2,800人。
(岡戸美澪)
(チリ)
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