深セン市羅湖区と福田区、新型コロナ感染拡大で8月29日から一部区域で封鎖管理実施

(中国)

広州発

2022年08月31日

中国の深セン市衛生健康委員会は829日、深セン市羅湖区および福田区で新型コロナウイルス感染拡大が発生していることを受け、同日午前0時から92日午前0時まで両区内の全6街道を対象とした4日間の封鎖措置および区内全域を対象とした管理措置を実施すると発表した。なお、その後の対応は、感染拡大の抑制状況をみながら調整するとしている。

封鎖措置の対象となる6街道は、羅湖区の桂園街道、南湖街道、筍崗街道および福田区の園嶺街道、華強北街道、南園街道。封鎖措置の主要内容は以下のとおり。

  • 全ての住民に対し外出制限を実施する。PCR検査、生活物資購入、ごみ投入、急病などの場合以外、在宅を徹底する。
  • 原則、全ての企業は在宅勤務を行い、生産経営活動を一時停止する。ただし、住民生活と都市運営を保障する公共サービス関連企業(香港向けの供給を行う企業を含む)は、閉鎖式運営を実施できる。
  • スーパーマーケット・市場、薬局、医療機関、飲食店(テークアウトに限る)を除く全ての店舗を休業とする。
  • 封鎖措置対象エリアを経由する地下鉄とバスは、運営サービスを一時停止する。
  • 2日に1回、1世帯で1人が生活必要品購入のための外出が認められる。その際、通行証と24時間以内のPCR検査陰性証明書を所持する必要がある。また、各社区が運営するデリバリーのプラットフォームを通じて食料品を注文することが可能。
  • 4日間毎日(全4回)のPCR検査を実施する。

封鎖措置の対象となる6街道以外でも、羅湖区全域、福田区全域での次の内容を主とする管理措置を実施。区内の全員にPCR検査を毎日実施するほか、デリバリーの社区(住宅団地)への立ち入り制限、イベントの開催や店内飲食の禁止、各種の娯楽施設の営業停止などが実施される。

また、深セン市衛生健康委員会は830日、同日から92日まで、同市竜華区全域にも同様の措置を取ると発表した。

ジェトロが829日、福田区域内(封鎖区外)に所在する日系企業に聞いたところ、「一部の従業員が交通制限のため在宅勤務となっているものの、現時点で業務・運営に支障は来していない」との回答が聞かれた。他方で、同社は「(管理措置に関する市レベルの)通知を受け、街道や小区単位で新たな通知が発表されることがある。また、そうした街道や小区単位の通知が(市レベルの通知よりも)さらに厳格な内容となる可能性もあるため、状況を注視しているところ」との見解を示した。

(汪涵芷)

(中国)

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