ボリビアでのサル痘累計感染者数はサンタクルス県を中心に31人に

(ボリビア)

リマ発

2022年08月19日

ボリビア保健スポーツ省(MSyD)は818日、サル痘による累計感染者数が31人に上り、ラパス県でも初の感染者(1人)が発見されたと発表した。地域別では81日に同国初の感染者が発見されたサンタクルス県が29人と最も多く、その他はポトシ県で1人が報告されている。

サンタクルス県で報告された、ボリビア初の感染者は38歳の男性で、精密検査の結果、西アフリカ型系統群のウイルスに感染している、とジェイソン・アウサ保健スポーツ相が発表している。また、アウサ保健スポーツ相は「われわれの目的は感染者の治療で、決して感染していることで汚名を着せることが目的ではない。サル痘の重篤化率はわずか1%で、皆で協力してボリビアからの早期撲滅を目指したい」として、症状がある場合は積極的に国の医療チームに申し出るように呼び掛けている。その上でMSyDは、サル痘の感染拡大を防ぐために各地に専門医療団を派遣し、最も感染者数が多いサンタクルス県では自治体と連携して隔離センターを設けるなどの対策に当たっている。

またMSyDでは、国立保健研究所(INLASA)を通じて各県の保健研究所の研究者向けにサル痘の検体に関する採取方法、保管、輸送などに関する研修も行っている。感染者が発生した場合、原則対応に当たるのは各地方の保健サービス局(SEDES)だが、MSyD21日間継続して、各感染者の容態モニタリングをリモート形式で行っている。

(設楽隆裕)

(ボリビア)

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