海南省、感染拡大で省外への移動制限強化、2万人超の観光客が三亜市で滞在延長

(中国)

広州発

2022年08月10日

中国・海南省衛生健康委員会は89日、同省で81日から9日午前0時までに確認された新型コロナウイルス新規感染者数(無症状感染者を含む)が1,859人だったと発表した。感染拡大を受けて7日午後6時から、感染者の濃厚接触者と確認された人員に対して、行動制限を実施している。

海口市新型コロナウイルス予防・コントロール指揮部は87日に、同日午後6時から、7日以内に三亜市など感染者が確認された市・県(区)に滞在していた人員に対し、省外への移動を禁止、7日間の健康観察および5回のPCR検査(12357日目)を実施すると発表。その他の人員に対しては、48時間以内に2回のPCR検査を実施し陰性だった場合、省外への移動を可能とする措置をとっている(「海南日報」88日)。

また、海口市では、810日午前6時から午後11時にかけて、市内全域で人の移動を抑制する「静態管理」を実施。医療従事者や行政関係者を除く全市民に対し、不必要な外出をしないよう求めた。

87日の記者会見における、海南省観光・文化体育庁の劉成副庁長の発言によると、86日時点で三亜市のホテルに宿泊している観光者数は58,900人。うち、感染拡大により滞在日数が延びた観光客数は約25,000人に及んだ。同庁は、三亜市など感染拡大が発生した市の関連部門と協力して、滞在中の観光客の状況の把握に努め、航空券などの予約・キャンセル、滞在先の調整などのサービスを提供している。

今回の海南省における感染拡大は、感染力が強いとされるオミクロン株BA.5.1.3によるものとされる。同省の状況を受け、88日正午までに全国15の省・市から約7,000人の医療支援グループが海南省へ到着した。

(梁梓園)

(中国)

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