タシケント市の電力消費量が過去最高を記録
(ウズベキスタン)
タシケント発
2022年08月04日
ウズベキスタンのエネルギー省は7月25日、7月22日にウズベキスタンの1日の電力消費量が2022年最高を記録し、首都タシケントの電力消費量が過去最高を更新したと発表した。地域の電力供給企業は、送電線の過熱による大事故を回避するため、タシケント市を含む一部の市街地や工業施設への電力供給を一時的に停止するなどの方法で電力需給の逼迫(ひっぱく)に対応しようとしている。
エネルギー省によると、電力消費量の増加はこのところの異常な暑さのほかに、企業の生産活動の高まりや新しいビルの建設、家庭での日常的な電力消費の増加(注)などに起因している。経済成長と人口増加を踏まえ、2030年までに2021年比で2倍の発電量が必要、と同省は試算する。ウズベキスタン政府は発電分野への外資導入を促進しており、エネルギー省によると、ACWAパワー(サウジアラビア)、マスダール(アラブ首長国連邦)、トタル・エレンSA(フランス)、アクサ・エネルジ(トルコ)、日系商社などが官民連携事業の枠内で、天然ガス火力、太陽光、風力発電事業に参入している。
ウズベキスタン政府は、将来的には政府保証や政府による買い取り契約の枠外での外資導入も目指しており、2022年6月23日には電力卸売市場の創設を含むさらなる電力分野の改革を発表している(2022年7月12日記事参照)。
(注)家庭での電力消費増の理由の1つとして、エアコンの普及が指摘されている。国家統計委員会は7月28日、ウズベキスタンの2022年上半期のエアコンの輸入台数は前年同期比50.5%増の18万4,000台だったと発表している。
(ウラジミル・スタノフォフ)
(ウズベキスタン)
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