議会が大統領任期を5年から7年に延長を提案

(ウズベキスタン)

タシケント発

2022年07月04日

ウズベキスタンは大統領の任期を延長する憲法改正の実施に踏み切る。

オリー・マジリス(下院)は6月24日、憲法草案「ウズベキスタン共和国憲法の修正と追加について」を第一読会で全会一致で可決。翌25日には議会のポータルサイト「私の憲法(This is My Constitution)」に同憲法草案が公開討論用に掲載された。議論は7月4日まで行われ、その後国民投票に付される(注1)。

憲法改正草案では、憲法の64条文の200カ所以上を改正し、新たに6つの条文を盛り込む。その中には憲法第90条第2項の改正が含まれ、大統領の任期が5年から7年に延長される。

上院のサディク・サファエフ第1副議長は6月16日、地元メディアに対して「憲法改正が採択されれば、現職大統領も新しい選挙に立候補できる」と発言。現行憲法90条は大統領の任期は連続2期までとするが、現職のシャフカト・ミルジヨエフ大統領が次の選挙に出て、実質連続3期目を果たす可能性が出ている(注2)。

ミルジヨエフ大統領は2021年11月6日の大統領2期目の就任演説と、12月7日の憲法制定29周年の祝辞で、憲法改正の必要性に言及している。2022年5月17日には大統領派の自由民主党(UzLiDeP)と民主党「国民復興」(Milliy Tiklanish)が議会での憲法改正問題に関する有権者からの提案受け付けを支持、5月20日には議会に憲法委員会が設置されていた。

(注1)ミルジヨエフ大統領は憲法制定30周年を記念する2022年12月8日までの憲法改正を提案している。

(注2)サファエフ氏は、憲法改正後の新憲法下では、旧憲法下の大統領任期の継続性は失われると解釈している(「独立新聞」6月19日)。

(ウラジミル・スタノフォフ)

(ウズベキスタン)

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