上海市、ライブマーケティング活動のコンプライアンス強化へ

(中国)

上海発

2022年07月22日

上海市市場監督管理局は713日、「上海市ライブマーケティング活動のコンプライアンスに関する手引き外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。手引きでは、ライブ配信を通じたマーケティング活動での「さくら行為」(注)、虚偽宣伝、「最低価格契約」など不合理な問題を是正し、ライブ配信プラットフォーム、ライブスペース運営者、ライブマーケティング人員やサービス機関が負うべき責任と義務について、以下のようにコンプライアンス上の対応を求めている。

  • 違反行為をしたインフルエンサーについて、ライブ配信プラットフォームがブラックリストに掲載し、適時公開する。
  • ライブスペース運営者はライブ配信で宣伝する商品やコンテンツ、セールスポイントの事前チェックを強化すること。プラットフォーム参加者に対し、最安値での商品提供を求める最低価格契約の締結、その他不合理な契約を要求してはならない。
  • 医療、医薬品、医療機器、農薬、動物用医薬品、健康食品、特殊医学用食品など広告の事前審査を行うべき商品やサービスは、ライブ配信形式での販売を行ってはならない。
  • 越境ECの輸入商品に対しては、ライブ配信事業者が以下の通知義務を履行する必要がある。(1)関連商品は原産地の品質や安全性、衛生、環境保護、標記に関する基準を満たしていても、中国の基準と異なる場合は消費者の自己責任となる、(2)国外から直接購入した商品には中国語ラベルがない可能性があるため、消費者はウェブサイトを通じて中国語の電子ラベルを確認することができる、(3)消費者が購入した商品は個人使用のみで、転売することはできない。

(注)ここで指す「さくら行為」とは、ネットショッピングのシステムを利用して、架空の注文で購入記録を作り、高い評価をすることで、優良店舗であると消費者を誤解させる行為。

(王艶)

(中国)

ビジネス短信 ef1364be8f0638b6