米サンフランシスコ・ベイエリアで最低賃金17.68ドルに、全米最高水準

(米国)

サンフランシスコ発

2022年07月04日

米国のカリフォルニア州サンフランシスコ・ベイエリアに位置する複数の都市は7月1日、最低賃金を改定した。エメリービル市の最低賃金は、17.13ドルから全米最高水準となる17.68ドルに引き上げられ、事業規模に関係なく全ての事業所が対象となる。

同市以外にも、サンフランシスコ市・郡とバークレー市では16.99ドル、ミルピタス市で16.40ドル、フリーモント市で16ドル、アラメダ市とフォスターシティ市では15.75ドルに改定された。これらの都市の多くは、今回の改定後も地域の消費者物価指数(CPI)の動向に合わせ、毎年、最低賃金を見直す予定。サンフランシスコ都市部の賃金労働者の消費者物価指数(CPI-W、季節調整前値)は、直近のデータとなる2022年4月時点で前年同月比6.5%上昇しており、2020年4月時点の0.7%、2021年4月時点の4.1%と比べると大幅な伸び率となっている。

カリフォルニア州全体の最低賃金は現在、従業員の雇用数が25人以下の場合は14ドル、26人以上の場合は15ドルに設定されている。同州の最低賃金法では、インフレ率が7%を超える場合、前倒しでの賃金引き上げが求められており、ギャビン・ニューサム知事(民主党)は2022年5月16日、現下のCPI上昇を踏まえ、2023年1月から事業規模にかかわらず15.50ドルに引き上げることを示唆している。

(田中三保子)

(米国)

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