米カリフォルニア州、2023年からソルトン湖地域のリチウム抽出に課税

(米国)

サンフランシスコ発

2022年07月13日

米国カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事(民主党)は630日、ソルトン湖地域のリチウム抽出に課税する法案に署名外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同法は202311日から施行され、課税額はリチウム(注)の累積抽出量に応じて変わる。具体的には、抽出量2万トンまでは1トン当たり400ドル、2万トン超3万トン以下は同600ドル、3万トン超は同800ドルを課す。

ソルトン湖地域でリチウム採掘や地熱発電事業を展開し、ゼネラルモーターズ(GM)と2024年まで、ステランティスとは2025年までリチウムの供給契約を結んでいる米国コントロールド・サーマル・リソーシズのロッド・コルウェル最高経営責任者(CEO)は「この法律の影響で、納期を守れなくなるだろう」と述べている(ロイター629日)。また、ソルトン湖地域に10の地熱発電所を所有するバークシャー・ハサウェイ・エナジー・リニューアブルズは5月、リチウム生産に向けて早ければ2024年に商業プラントの建設を開始することを明らかにしている。

(注)酸化リチウム、塩化リチウム、臭化リチウム、水酸化リチウム、一水和物、ブチルリチウム、炭酸リチウムが含まれ、抽出量は各換算率を基に計算される。

(田中三保子)

(米国)

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