北京経済技術開発区で国内初の無人運転の商業化試験がスタート

(中国)

北京発

2022年07月29日

中国の北京市ハイレベル自動運転モデル区工作弁公室は720日、北京の経済技術開発区で、国内初となる無人運転の商業化試験をスタートすると発表した。第1陣として、営業ライセンスを取得した百度(Baidu)と小馬智行(Pony.ai)が同開発区の中心エリア(60平方キロ)に無人の自動運転車両30台を投入し、有料サービスを展開する。

同弁公室は20214月、百度、小馬智行などの企業に対して、初めて公道試験用ナンバープレートを交付した。また20224月には、運転席が無人で、助手席にサポートスタッフを乗せて走る自動運転タクシーサービスの試験モデル地区を、国内で初めて北京経済技術開発区に設立した。

北京市の関連部門によると、現在、自動運転タクシーによる公道試験の走行距離は累計で30万キロを超え、試験サービスの利用者は延べ43万人を超えた。

また、同弁公室は720日、既存の「北京市インテリジェント・コネクテッド・ビークル(ICV)政策先行区(注)における自動運転旅行サービスの商業化モデル管理実施細則(試行)」(以下、細則)の改定を行ったことも発表した。自動運転を管理する北京市の関係部署の担当者は「今回の改定では、細則に申請に係るコア指標を定量化するなど、企業が自動運転サービス商業化テストにかかわる申請を行うに当たっての方向性が示され、管理メカニズムの規範化が進んだ」としている(「中国新聞」720日)。

(注)2021414日に設立され、自動運転技術を搭載したバスや商用車の走行実験、商業サービスのほか、無人かつ自動で駐車するシステムの商業化に向けた実験などを行うことができるエリア。同区の対象範囲には、北京市南部の亦荘新城(225 平方キロ)や北京大興国際空港、また亦荘新城の周囲にある京台高速道路や京津高速道路などの6本の高速道路などが含まれる。

(趙薇)

(中国)

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