2022年5月の自動車生産台数は前年同期比7.8%減

(タイ)

バンコク発

2022年07月07日

タイ工業連盟(FTI)は6月24日、2022年5月の自動車生産台数が前年同月比7.8%減の12万9,231台だったと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(添付資料表参照)。全体の49.1%を占める国内販売向けが7.7%増の6万3,392台となった。他方、輸出向けは、19.0%減の6万5,839台だった。部門別では、乗用車が9.6%減の4万147台、ピックアップトラックなどの商用車が7.0%減の8万9,084台となった。

生産台数の2022年1~5月累計では、前年同期比2.4%増の72万7,095台だった。輸出向けが10.2%減の36万9,660台、国内販売向けが19.7%増の35万7,435台となった。部門別では、乗用車が13.8%減の21万3,127台、商用車が11.0%増の51万3,968台だった。

2022年5月の国内販売台数は、前年同月比15.7%増の6万4,735台となった。タイ政府による新型コロナウイルスの規制緩和、緊縮財政の緩和(注)、海外からの旅行客増加に伴う経済活動の活性化などにより、5カ月連続プラスになった。1~5月累計では、前年同期比16.6%増の35万9,351台となった。一方、今後については、家計債務の高止まり、急激な原油価格の上昇、通貨バーツ安による物価上昇が購買力低下につながるとして、引き続き懸念材料になっている。

2022年5月の輸出台数は、前年同月比3.2%減の7万6,937台だった。アジアと欧州市場向けの乗用車の輸出で落ち込みがみられた。完成車の輸出額は4.5%減の約462億バーツ(約1,757億円、1バーツ=約3.8円)となった。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は4.9%減の約684億バーツだった。

1~5月累計の輸出は、完成車の輸出台数が前年比3.8%減の37万5,757台で、輸出額は1.1%増の約2,239億バーツとなった。完成車、エンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は2.7%増の約3,418億バーツだった。

(注)タイ政府は2021年9月、公的債務残高のGDP比の上限を60%から70%に引き上げることを決定。新型コロナウイルスの影響を受けた者に対する支援と経済刺激のための政府借り入れなどが理由。

(高谷浩一、ナパッサワン・ブンサンサーム)

(タイ)

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