トラス英外相、ウクライナ復興に関し演説、ベラルーシへの制裁は拡大

(英国、ロシア、ベラルーシ、ウクライナ)

ロンドン発

2022年07月05日

英国のエリザベス・トラス外務・英連邦・開発相は7月4日、スイスで開催されているウクライナ復興会議で演説外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。ウクライナ支援に向けた措置を発表した。

トラス氏はまず、ウクライナの経済成長推進のために、投資の促進のほか、ウクライナ人の帰国や自立を支援する必要があるとし、復興には制度改革や現代化、テクノロジー、透明性の要素が盛り込まれるべきとした。加えて、英国が2023年のウクライナ復興会議を主催することを約束するとした。また、英国の産業界やテック関連企業、大学などの、ウクライナ復興への関与の可能性を探るとした。政府はウクライナの経済成長の加速を支援するため、英国産業界による専門知識の共有や投資などを促す外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますとしている。さらに、投資家が安心して復興に向けた取り組みに参加できるような法制度の活用を検討し、金融街シティや欧州復興開発銀行(EBRD)が持つ能力を利用する予定だとした。

トラス氏は、ウクライナにとって製造業、農業関連産業、テクノロジー分野で機会があるとしたほか、英国はロシアの侵攻に寄与する者の資産を差し押さえるための法制化を積極的に検討しており、それにより得られた資金を復興に充てることが重要としている。

英国政府は7月4日、ロシアによるウクライナ侵攻に関連し、ベラルーシに対する制裁を7月5日から拡大することを発表した。外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます今回の措置は、現在ロシアに対して導入されている制裁措置の一部をベラルーシに対しても適用するもので、以下の措置が含まれる。

  • 同国への石油精製品、量子計算機などに用いられる先端技術部品、奢侈(しゃし)品の輸出禁止
  • 同国からの鉄鋼輸入の禁止

(山田恭之)

(英国、ロシア、ベラルーシ、ウクライナ)

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