6月の自動車国内販売台数は回復傾向も、新型コロナ禍以前の水準には届かず

(メキシコ)

米州課

2022年07月19日

メキシコの国立統計地理情報院(INEGI)は77日、6月の自動車統計(大型バス・トラックを除く)を発表した(添付資料表参照)。

国内販売台数は9368台で、前年同月比1.9%増だった。9カ月ぶりに前年同月比プラスに転じた5月に引き続き、2カ月連続でプラスを維持し、回復をみせている。他方、この結果に対して、メキシコ自動車ディーラー協会(AMDA)のギジェルモ・ロサレス会長は「在庫水準が改善されたかは不確実なため、国内販売台数の回復は前向きな傾向を示すものではない」と述べた。さらに「6月の国内販売台数はAMDAの予想値を4.2%上回ったが、2019年の同月と比較すると、いまだに15.4%減という状況だ」と、「新型コロナ禍」以前の水準には達していないという見解を示した(「エル・エコノミスタ」紙74日)。

生産台数は285,318台で、前年同月比6.0%増加した。内訳をメーカー・ブランド別にみると、ゼネラルモーターズ(GM)が76,291台の9.5%増、クライスラー(Chrysler)が33,874台で3.0%増、フォルクスワーゲン(VW)が27,728台で3.5倍、起亜(KIA26,000台の37.6%増と、増加が目立った。日本メーカーは、日産自動車が33,437台で25.0%減、トヨタが21,662台で6.0%増、マツダが12,541台で11.6%増、ホンダが7,099台で53.5%減となり、トヨタとマツダがプラスの一方で、日産自動車とホンダは5月に続き減産した。

6月の輸出台数は237,674台で、前年同月比1.4%増と、4カ月連続のプラスになった。ただ、INEGIが公開している2019年同月の輸出台数と比較すると89,780台少なく、「新型コロナ禍」以前の水準には戻っていない。

(小西健友)

(メキシコ)

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