上半期の貿易、欧米への輸出と資源国からの輸入が増加

(ベトナム)

ハノイ発

2022年07月15日

ベトナム税関総局によると、2022年上半期(16月)の輸出は1,8603,181万ドル(前年同期比17.3%増)、輸入は1,8528,898万ドル(15.5%増)で、貿易収支は74,283万ドルの黒字となった。欧米向けの輸出が好調を維持している一方、世界的な資源価格の高騰で石油製品などの輸入額が増加している。

主要国・地域別にみると、輸出は、米国が5659,993万ドル(前年同期比24.1%増)で1位、次いで中国が2617,110万ドル(6.6%増)、韓国が121210万ドル(17.1%増)だった(添付資料表1参照)。ゼロコロナ政策の影響により、中国は増加幅が縮小し、香港(2.9%減)はマイナスとなった。一方、6位のオランダは504,263万ドル(29.6%増)、7位のドイツは437,103万ドル(21.5%増)、10位のカナダは324,635万ドル(32.1%増)と、欧米への輸出が顕著に伸びた。

輸入は、中国が6112,412万ドル(前年同期比14.6%増)で1位となり、韓国が3253,862万ドル(27.9%増)、台湾が1212,614万ドル(19.3%増)と続いた(添付資料表2参照)。世界的な資源・原材料価格の上昇で、石炭や鉱物の輸入が多いオーストラリア(41.5%増)とインドネシア(27.2%増)からの輸入額が膨らんだ。

対日本は、輸出が1137,897万ドル(前年同期比12.9%増)、輸入は1203,811万ドル(10.9%増)で、輸出入ともに4位だった。貿易収支は65,914万ドルの赤字となった。

対世界輸出を主要品目別にみると、1位は電話機・同部品、2位はコンピュータ電子製品・同部品、3位は機械設備・同部品となった(添付資料表3参照)。

輸入では、1位がコンピュータ電子製品・同部品で、2位が機械設備・同部品、3位が電話機・同部品だった(添付資料表4参照)。石油製品は前年同期比2.3倍と、伸びが顕著だった。

2四半期は輸入超過、ロシアとウクライナとの貿易は大幅減

2四半期(46月)をみると、輸出は9692,795万ドル、輸入は9764,465万ドルだった。上半期の貿易収支は黒字だったが、第2四半期に限ると、71,670万ドルの輸入超過となった。

対ロシアは、輸出が29,499万ドル(前期比45.8%減)、輸入が47,996万ドル(31.8%減)と、輸出入ともに前期から大幅に減少した。対ウクライナも、輸出が493万ドル(89.1%減)、輸入が884万ドル(91.6%減)と、こちらも大幅に減少した。

(蛇見拓斗)

(ベトナム)

ビジネス短信 8ee89e8cc9194395