物価・燃料価格上昇を受けMRTブルーラインと長距離バス値上げ

(タイ)

バンコク発

2022年07月01日

タイ首都電車公団(MRTA)の運賃が2023年1月から値上げされることに決まった。決定に先立ち、政府は6月28日、MRTAのブルーラインの運賃改定案外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを承認した。運賃改定に関する協議は2年ごとに実施しており、今回は消費者物価指数(CPI)の上昇を踏まえ、運賃値上げを決定した。値上げするのは、初乗りから6、9、11、12駅目以降の運賃で、それぞれ1バーツ(1バーツ=約3.8円)ずつ引き上げる。同じくMRTAが運営するパープルラインの運賃は据え置かれる。

この改定案は7月3日から適用としていたが、改定案の承認を受けてサックサイアム・チットチョープ運輸相はMRTA会長などと緊急で会議を開催し、物価上昇が人々の生活に大きな影響を与えている中で、運賃の値上げは生活をさらに厳しいものにするとし、協議を経て、運賃の値上げは2023年1月から開始すると公表した。

長距離バス、7月4日から値上げへ

ディーゼル燃料の価格上昇によって長距離バス事業者が苦境に立たされていることを受け、中央陸運管理委員会は6月28日、バンコクから他県などへの長距離バス運賃の値上げを決定した。新料金は1キロ0.05バーツの値上げとなり、7月4日から適用する。同委員会によると、現行運賃はディーゼル燃料の価格を1リットル27.09バーツで原価計算をしているが、実際の同価格は1リットル34.99バーツに上昇しているとして、値上げに理解を求めた。

(岡本泰、ナオルンロート・ジラッパパー)

(タイ)

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