ウクライナ情勢による燃料価格高騰が公共交通、物価に影響

(モザンビーク)

マプト発

2022年07月20日

モザンビーク国内での燃料小売価格を決定するエネルギー規制局(ARENE)は71日、ガソリンディーゼルなどの燃料小売価格の改定を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。価格改定は20213月と5月に続き3回目となる。72日から適用された新小売価格は首都マプトでガソリン1リットル当たり86.97メティカル(約191円、1メティカル=約2.2円)、ディーゼル1リットル87.97メティカルとなった。ウクライナ情勢の長期化に伴う燃料輸入価格の上昇を反映して小売価格も上昇を続けており、年初の価格からガソリンは約26%、ディーゼルは約43%値上がりした。

燃料価格の上昇傾向を受け、市民の公共交通手段ミニバス「シャパ」のドライバーは74日、燃料コストの増加に応じた運賃の値上げを要求するストライキを実施した。業界団体のモザンビーク道路輸送協会連盟(FEMATRO)と運輸通信省との交渉により、政府が「シャパ」に助成金を給付することでストライキは同日中に収束した(202274日付「オ・パイス」)。

燃料価格の上昇はインフレ傾向も引き起こしている。モザンビーク統計局によると、4月の消費者物価指数の上昇率は前年同月比7.9%、5月の上昇率は9.3%に拡大し、2021年の年間上昇率6.74%を上回っている。特に食料品の消費者物価指数は4月、5月ともに10%以上の上昇を記録しており、市民の生活に直結する影響が出ている。

他方、欧州では天然ガスなどのロシア依存度を減らすため、エネルギー調達の多様化が進み、天然ガスの輸入需要が増大すると見られる。こうした中、IMFは石油燃料価格の高騰が中期的にはモザンビークに恩恵をもたらす可能性があるとしている。モザンビークでは大規模天然ガス開発プロジェクトが進行しており、エリア4コーラル・サウス鉱区からの天然ガス輸出が2022年内に開始する予定だ(202275日記事参照)。

(松永篤)

(モザンビーク)

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