イシュワルディ輸出加工区への投資可能性、EPZ関係者に聞く
(バングラデシュ、日本)
ダッカ発
2022年07月08日
バングラデシュでは、全国に8カ所の輸出加工区(EPZ)が設置されており、ダッカ、チョットグラム、アダムジー、クミッラを中心に日系企業が入居している。その他にも、ダッカから西へ約200キロ、車で約6時間のパブナ県に立地するイシュワルディEPZでも、日系企業3社が操業している。今回、イシュワルディEPZのアブドゥッラー・アル・マハブブ・エグゼクティブディレクターに同EPZの投資機会についてインタビューした(6月23日)。
(問)イシュワルディEPZの概要は。
(答)EPZの総面積は300エーカー(約1.2平方キロ)で、工場用として324プロットある(1プロットは2,000平方メートル)。現在、22社が操業しており、内訳はタイプA(100%外資)が10社、タイプB(合弁)は2社、タイプC (100%ローカル)は10社だ。同EPZのみで約1万6,000人の雇用を創出しており、うち74%が女性、26%が男性だ。日系企業は3社(マツオカ、東和、ナカノ)が操業しており、同EPZの輸出拡大、雇用創出に大きく貢献している。
(問)同EPZへの投資機会は。
(答)現在投資可能な敷地は23プロットあり、日系企業からの投資を歓迎したい。このEPZでは、投資インセンティブを用意しており、法人税について操業1~3年目は100%免税、4~6年目は50%減税、7年目は25%減税となる。ダッカ、チョットグラム、カルナフリ、クミッラ、アダムジーの各EPZに対する投資インセンティブは最大5年までの法人税減免(1~2年目は100%免税、3~4年目50%減税、5年目25%減税)のため、イシュワルディEPZへの投資の判断材料としてほしい。
(問)今後の展望は。
(答)イシュワルディEPZにはパドマ河が面しており、将来的にモングラ港との間で河川輸送を活用できる可能性がある。また、同EPZの近くにルップール原子力発電所を建設している。河川輸送用の桟橋を建設する計画もある。加えて、日本政府による支援でジョムナ鉄道橋を建設中で、設置後は鉄道輸送も活用できるだろう。イシュワルディEPZを製造輸出拠点として活用して欲しい。
(安藤裕二)
(バングラデシュ、日本)
ビジネス短信 6016191db2a5753b