米カリフォルニア州でプラスチック削減に関する新たな法案が成立、全米で4州目

(米国)

ロサンゼルス発

2022年07月15日

米国カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事(民主党)は630日、有害プラスチック汚染を削減するため、「プラスチック汚染防止および包装の生産者責任に関する法案」(Plastic Pollution Prevention and Packaging Producer Responsibility Act、SB 54)に署名外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますし、成立した。同様の法案成立はメーン州、オレゴン州、コロラド州に続いて4州目となっており、今後、他州にも影響を与えることが予想される。

今回成立した法案では、203211日までに全ての使い捨て食用プラスチック食器の使用量を25%減少させることを要求している。さらに、食品サービス向け発泡スチロールのリサイクル率についても一定の基準を達成するよう生産者に求めている。リサイクル率は202511日までの25%から段階的に引き上げられ、203211日には65%となる。リサイクル率が規定値に達しない場合、発泡スチロール商品生産者による州内での商品販売・配布が禁止される。現在、同州における発泡スチロール商品のリサイクル率は約6%にとどまっており、自然保護団体ネイチャー・コンサーバンシーで政策・渉外担当ディレクターを務めるジェイ・ジーグラー氏は「事実上の使用禁止だ」と述べている(「ロサンゼルス・タイムズ」紙電子版71日)。

こうした目標の達成に向けて、同法案ではプラスチック製品生産者に生産者責任組織(Producer Responsibility Organization, PRO)の設立が求められている。PROが策定した生産者責任計画(Producer Responsibility Plan)に参加しないプラスチック製品生産者は、20271月あるいは同州による生産者責任計画の承認のうち、いずれか早い時期から、同州内での販売や流通、輸入が原則として禁止される。また、同法案の成立に伴い、州財務部門のもとに、プラスチックの環境への影響緩和のために資金支出を行うプラスチック汚染緩和基金(California Plastic Pollution Mitigation Fund)が設立される。PROは、組織として2027年から2037年までの10年間、毎年5億ドルを同基金に納める必要がある。

同法案の成立で懸念されるのは、現地飲食業界への影響だ。同州では202110月、レストランで利用客が要求しない限り、使い捨てのプラスチック製ストローや食器を提供することを禁止した法案(AB 1276)が成立した。これにより、飲食店によるプラスチック食器の提供にある程度制限がかけられることになったが、高価な代替品を使用する飲食店が少ないのが実情だ。今回の法律施行が、多くの飲食店にさらなる影響を及ぼすことが予想され、価格がより手頃で、環境に配慮した代替品の増加が望まれている。

(村田佳子)

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