米主要港、4月の輸入コンテナ量は高水準を維持、全米小売業協会

(米国)

ニューヨーク発

2022年06月14日

全米小売業協会(NRF)と物流コンサルタント会社のハケット・アソシエイツが発表した「グローバル・ポート・トラッカー報告」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(6月8日)によると、直近の4月の米国小売業者向けの主要輸入港(注)の輸入コンテナ量は前月比3.6%減の226万TEU(1TEUは20フィートコンテナ換算)となった。これは、NRFが2002年に輸入量の追跡を開始して以来、単月のコンテナ輸入数としては、前月3月の最高値(234万TEU)を下回ったが、前年同月比では5.1%増加し、過去4番目の伸びとなった。

発表によると、9月からの新学期再開や年末商戦などに向けて、港湾では荷動きが活発化する時期を控えていることに加え、中国・上海市の新型コロナウイルス規制の緩和に伴って生産活動が徐々に再開する中、今夏は米国の輸入コンテナ量が引き続き高水準を維持すると見込まれている。ハケット・アソシエイツの創設者ベン・ハケット氏は「期待されるのは、中国の製造業と運輸業が速やかに正常な状態に戻ること」とした上で、中国が回復するためには、サプライチェーンが再び正常に機能する必要があり、そのためには政府の支援が不可欠だという認識を示した。

加えて、NRFのサプライチェーン・税関担当副社長のジョナサン・ゴールド氏は、米国西海岸の港湾で太平洋海事協会(PMA)と国際港湾倉庫労働者組合(ILWU)による労働協約の妥結が7月以降(2022年5月26日記事参照)になると見込まれる中、今後の物流動向はこの妥結の結果次第だと強調し、主要輸入港で輸入コンテナ量が直近で増加しているのは、労使交渉による物流混乱の可能性が懸念され、企業が先取りして商品を調達することで安全措置を図っているからだとの見方を示した。

グローバル・ポート・トラッカー報告は、5月の主要輸入港の輸入コンテナ量が前月比0.9%減の231万TEUになると見込んでいるが、前年同月は233万TEUに達し、単月として過去2番目を記録する繁忙期だった。6月の輸入コンテナ量は前年同月比7.5%増の231万TEUと予測されており、これまでの水準と比較すると、5月と6月は3番目の高水準に達するとみられている。

(注)主要輸入港には、米国西海岸のロサンゼルス/ロングビーチ、オークランド、シアトルおよびタコマ、東海岸のニューヨーク/ニュージャージー、バージニア、チャールストン、サバンナ、エバーグレーズ、マイアミおよびジャクソンビル、メキシコ湾岸のヒューストンの各港が含まれている。

(樫葉さくら)

(米国)

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