軽油不足でバイオディーゼル添加率を引き上げ
(アルゼンチン)
ブエノスアイレス発
2022年06月27日
アルゼンチン政府は6月16日、エネルギー庁決議438/2022号を公布し、軽油へのバイオディーゼル添加率をこれまでの5%から7.5%に引き上げた。アルゼンチンでは軽油不足が発生しており、特に北部で深刻になっている。同決議により軽油の供給量の増加を図る。なお、軽油へのバイオディーゼル添加率は、2021年8月施行のバイオディーゼル振興法の改正法により、10%から5%に引き下げられていた。
国営石油会社YPFは6月10日、国境付近の給油所で国外の自動車登録番号を付けた乗用車や貨物車向けの軽油1リットル当たりの料金を、国内価格の約2倍の240ペソ(約264円、1ペソ=約1.1円)に設定した。
アルゼンチンでは現在、公式為替レートと並行為替レートの乖離幅が約7割と大きいため、国内で外貨を並行為替レートで交換すれば、割安に給油することができるが、今回の措置はそのような取引を封じるための措置だ。YPFは、国境付近で軽油の需要が高まっているとしている。
(西澤裕介)
(アルゼンチン)
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