小児用病床の逼迫により、学校の冬期休暇期間を調整

(チリ)

サンティアゴ発

2022年06月16日

チリ保健省は、教育省と共同で行った6月14日の定例会見において、新型コロナウイルス、インフルエンザ、RSウイルスなどによる呼吸器系疾患の流行により、国内の小児用の病床が逼迫しているとし、その対策として教育機関における冬期休暇の開始を前倒しし、延長すると発表した。

今回対象となるのは、南部のアイセン州とマガジャネス州を除く14州に所在する教育機関で(大学、専門学校などの高等教育や一部の独自カリキュラムを持つ学校を除く)、例年約2週間を予定している冬期休暇を約3週間に延長し、開始日を1週間前倒しする。アイセン州とマガジャネス州については例年どおり3週間の冬期休暇とする。

保健省によると、呼吸器系疾患のうち、子供の間で最も流行しているのはRSウイルスで、子供の呼吸器系の症例のうちの約半数(47.6%)を占めている。呼吸器系ウイルスの感染者の増加に合わせて、病床占有率が上昇しており、チリ全土にある集中治療室(ICU)と高度治療室(HCU)を合わせた小児用の病床数599床のうち、ICUの占有率が91%、HCUの占有率が84%と、全体で87%が埋まった状態となっている。同省は、すでに小児用の病床を90床追加で確保したと発表しているが、直近では、69人の小児患者を病床の不足した施設から他の医療機関へ移送した例も報告されており、事態は逼迫している。

チリ国内では新型コロナウイルス感染者も増加しており、6月15日時点の1日当たり  の新規感染者数は9,448人で、直近1週間では1万人を超える日もあった。同日のICUの病床占有率は88.6%(2,032床中1,800床)まで増加しているものの、ICU全体に占める新型コロナウイルス感染者の割合は9%(1,800床中163床)程度にとどまっており、直近の感染者のほとんどが重症化には至っていない状況がうかがえる。

(岡戸美澪)

(チリ)

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