メタのラテンアメリカ戦略、チャットコマース拡大とメタバースのローカル化視野に

(ブラジル、中南米)

サンパウロ発

2022年06月29日

メタ(旧フェイスブック)は6月15日、ブラジル政府が開催した投資誘致イベント「ブラジル投資フォーラム(BIF2022)」(2022年6月6日記事参照)で「ポストパンデミックのデジタル化」と題するパネルに登壇し、自社のラテンアメリカ戦略を発表した。

メタのヤーナ・ドゥマレスキ公共政策担当によると、ラテンアメリカでスマートフォンの普及率は高く、メタが所有する無料通話アプリ「ワッツアップ」の利用者も多いため、メタは今後、チャットコマースに積極的に取り組んでいくと述べた(注)。チャットコマースとは、無料通話アプリを通じてオンラインショップと連絡を取りながら買い物を行うことを指す。オンラインショップなどは人工知能(AI)やチャットボットなどで対応することも多いが、ドゥマレスキ氏は、顧客が価格交渉や商品に詳しい店員に相談できる観点から「実際の店員との会話を重視している」とした。

また、メタバースの開発も戦略の1つとして位置付けている。ドゥマレスキ氏は、ラテンアメリカでは、デジタル社会でのインフルエンサーの影響力が高いという特徴を生かし、経済的なインパクトをもたらすことができると説明した。例えば、メタバースの「アバター」に各国の伝統衣装をデザインし、それをオンラインで販売することも「1つの可能性」としている。ただし、メタバースをビジネスに生かしていくためには、メタバースに伴う技術開発や個人情報に関連する規制を新たに整備することが欠かせないため、長期的に検討する必要性を強調した。

(注)国際的な携帯電話通信業界団体GSMアソシエーション(GSMA)が2021年11月に発表した「モバイルエコノミー、ラテンアメリカ(2021年)」報告書によると、2020年のラテンアメリカのインターネット接続に占めるスマートフォン採用率は72%を占め、ブラジルは84%と高い。また、調査会社グローバルウエブインデクス社が2020年3月に発表した「ソーシャル」と題する調査報告書外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(調査実施時期2019年4月~9月)では、ブラジルの「ワッツアップ」利用率は回答者4,765人の89%、アルゼンチンは同3,109人の91%、コロンビアは2,673人の91%、メキシコは5,252人の90%だった。

(エルナニ・オダ)

(ブラジル、中南米)

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