「サル痘」感染者を初確認、政府は危機警報レベル引き上げ

(韓国)

ソウル発

2022年06月23日

韓国疾病管理庁は6月22日、サル痘の疑いがあるとして申告があった2人の検査を進めた結果、ドイツから帰国した韓国国籍者1人がサル痘検査で陽性反応を示したと発表した。

韓国で初のサル痘陽性者が確認されたことを受け、同庁は危機評価会議を開催し、危機警報レベルを「関心」から「注意」に引き上げたほか、海外からの入国者の監視を強化するとした。具体的には、入国者に対しては、検疫情報事前入力システム(Q-Code、2022年4月27日記事参照)を活用した案内を強化し、入国者の健康状態質問票の自主申告率の向上を図る。入国後に症状の疑いがあった場合、疾病管理庁コールセンター(1339)への連絡を徹底する。また、利用可能な治療薬(シドフォビル、ワクシニア免疫グロブリンを計100人分)を医療機関に配布し、抗ウイルス薬のテコビリマット500人分は7月中に導入するとした。

これに加えて同日、ハン・ドクス国務総理(首相)による緊急指示として「保健福祉部次官と疾病管理庁長官は、患者の隔離と治療に万全を期し、患者の移動や接触経路、接触者に対する追跡調査など疫学調査を迅速かつ徹底的に進め、追加感染を遮断すること」などを関係省庁に伝達した。

(当間正明)

(韓国)

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