英国日用品バイヤー、岩手県で2年ぶりに対面で商談

(英国)

岩手発

2022年06月30日

英国の老舗インポーターであるジャパンセンター(JAPAN CENTRE)のバイヤーが、6月22日から24日にかけて岩手県を訪れ、県内日用品生産者を訪問し個別に商談を行った。

同社は、英国で書店として創業以来40年以上の歴史を持ち、現在は小売店や飲食店を経営し、日本産食品・日用品・書籍などを取り扱う。新型コロナ禍で好調のEC(電子商取引)販売に関し、ロンドンに3店舗ある小売店舗での販売促進の起爆剤となるよう日用品分野での催事を企画。今回は、催事用商品の発掘・仕入れのために来訪。3日間かけて、漆製品、染物、木工雑貨などの県内10事業者を訪問し、生産現場の見学および商談を行った。

同バイヤーは「新型コロナ禍で数十回にわたりオンライン商談に参加してきたが、既に面識のある事業者に対する追加発注でない限り、画面越しでの新規の商品選定はなかなか難しい。やはり生産者に直接会い、ストーリーを知って商品を買いたいと思う。今回の訪問では、どのような環境で、どのような思いで商品を作っているのかを対面で直接聞くことができてよかった」とのコメントが寄せられた。

また、生産者にとっても、実際に生産現場をバイヤーに見せ、商品のこだわりを直接伝えることができる対面式の商談は効果的と感じられたようだ。当初は紹介を予定していなかった商品も、バイヤーとの会話の中で臨機応変に見せることができ、結果的にその商品がバイヤーのニーズに合致したケースもあった。

ジェトロ岩手が海外バイヤーとの対面式の商談をアレンジするのは、新型コロナ禍直前の2020年2月以来、約2年ぶりとなった。参加者からは、「新型コロナ禍で海外バイヤーとの対面式の商談の機会は失われていたが、今後は少しずつ対面式の商談や往来が再開してほしい」と、海外とのビジネス活動の本格的な再開を待ち望む声が寄せられた。

写真 県内事業者訪問の様子(ジェトロ撮影)

県内事業者訪問の様子(ジェトロ撮影)

(齊藤美沙季)

(英国)

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