物流事業者のストライキで1,650億円の損失

(韓国)

ソウル発

2022年06月14日

韓国産業通商資源部は6月7日から「安全運賃制」(注1)の維持・拡大を求め、貨物連帯(注2)がストライキを実施していることに関連して、物流停滞などにより産業界全般で深刻な支障が発生していると発表した。

同部が産業界の被害を集計したところ、6月12日までの6日間で合計1兆5,868億ウォン(約1,650億円、1ウォン=約0.104円)の被害が発生したことが判明した。

産業別では以下のとおり。

  • 自動車:部品搬入などに支障が出ており、5,400台(2,571億ウォン相当)分の生産が停滞している。
  • 鉄鋼:陸上輸送貨物を利用する大部分の製品の搬出が制限され、45万トン(6,975億ウォン相当)の出荷が停滞している。
  • 石油化学:麗水(ヨス)、大山(テサン)など石油化学工業地帯を中心とした製品搬出の制限で、約5,000億ウォンの出荷が停滞している。
  • セメント:通常と比べて9割以上の出荷が停滞し、81万トン(752億ウォン相当)の建設現場への供給が停滞している。
  • タイヤ:約64万個(570億ウォン相当)のタイヤの出荷が停滞している。

同部は、今回のストライキにより、これらの主要産業以外にも産業界全般に直接または間接的な影響を及ぼしているため、実際の被害規模はさらに大きいと推定している。今後は出荷の停滞によりバックヤードのスペースがなくなり、生産そのものの被害が拡大するとしている(注3)。

(注1)運賃の適正な支払いを保証する制度。2022年末に期限を迎える。

(注2)全国民主労働組合総連盟傘下の公共運輸労働組合。

(注3)鉄鋼大手ポスコの浦項製鉄所では、バックヤードのスペース不足で、6月13日から線材、冷延工場の稼働を中止している。セメントについては、大部分の工場の稼働率が通常の50%の水準まで低下している。

(当間正明)

(韓国)

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