韓国・フィリピン水産物衛生協定が発効、電子衛生証明書が利用可能に

(韓国、フィリピン)

ソウル発

2022年06月22日

韓国食品医薬品安全局は6月20日、「韓国・フィリピン水産物衛生協定」(注1)が同日から発効し、これにより電子化された輸出衛生証明書(電子輸出衛生証明書、注2)で輸入申告が可能となったと発表した。

電子輸出衛生証明書を利用することで、韓国内の輸入業者はフィリピンから転送される衛生証明書の番号を関税庁のシングルウィンドウ(Unipass)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに照会・入力するだけで輸入申告が完了する。同局は、輸入申告が簡便になることに加え、輸出衛生証明書の偽造・変造を防止することが可能となり(注3)、輸入食品の安全管理の強化につながると期待している。

フィリピンからの輸入畜産・水産物に対する電子衛生証明書の適用は、オーストラリア産肉類(牛肉、豚肉、羊肉など)に次ぎ2番目(注4)となる。同局は今後、対象国や品目など電子衛生証明書の適用を拡大していくとしている。

(注1)水産物の衛生管理強化のため、水産物輸出国の製造施設に対する政府機関の安全管理、衛生証明書の発行、不適合品の発生時の輸入中断・原因調査など事後措置などを規定。

(注2)輸出の際に必要となる証明書。製品名、数量・重量、製造施設の名称・所在地・登録番号などを確認、発行する。

(注3)電子化にはブロックチェーン技術が利用されている。

(注4)フィリピンからの水産物輸入額は約2,032万ドル(2021年)。主な品目は冷凍タコ、冷凍アワビなど。

(当間正明)

(韓国、フィリピン)

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