欧州中銀、7月に量的緩和政策の終了、政策金利の引き上げも発表

(EU、ユーロ圏)

デュッセルドルフ発

2022年06月10日

欧州中央銀行(ECB)は6月9日、オランダ・アムステルダムで開催した政策理事会後の記者会見で、5月のインフレ率が8.1%と高い水準を維持しているため、量的緩和政策を終了し政策金利を引き上げることを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

まずは、ユーロシステムによる債券・国債の購入プログラム(APP:asset purchase programme)を、7月1日に終了すると決定した。APPの下で購入し保有する債券・国債の再投資については、主要政策金利の引き上げ開始以降も必要な限り続ける方針をあらためて示した。

また、これまでと同様、政策金利(主要リファイナンス・オペ金利)を0.00%、限界貸付ファシリティー金利(オーバーナイト貸し出し、翌日返済)を0.25%、預金ファシリティー金利をマイナス0.50%にそれぞれ据え置いた。一方で、7月21日に開催予定の次回理事会で11年ぶりに金利をそれぞれ0.25ポイント引き上げる方針を示した。さらに、9月の理事会で発表されるユーロ圏に関するECBスタッフマクロ経済予測に基づき、さらなる引き上げを決定するとした。9月以降も、徐々に持続的なさらなる引き上げが適切だと予想しており、引き上げのペースはデータおよびインフレの中期的な見通しの評価によるとした。

このほか、3月末に終了した新型コロナウイルス緊急対策として打ち出した、資産購入プログラム「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)」を通じて購入し保有する債券・国債の償還後の再投資期間については、少なくとも2024年末までとする方針も維持した。

ユーロ圏の2022年・2023年の経済成長予測を下方修正、2024年は上方修正

記者会見に合わせて発表した、ユーロ圏に関するECBスタッフマクロ経済予測外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、2022年の実質GDP成長率を前回(2022年3月)予測値の3.7%から2.8%に大きく下方修正した(添付資料表参照)。2023年については2.8%から2.1%に下方修正した一方、2024年は1.6%から2.1%に上方修正した。消費者物価指数上昇率については、2022年は前回予測の5.1%から6.8%に大幅に上方修正。2023年は2.1%から3.5%に、2024年は1.9%から2.1%にそれぞれ上方修正した。

(ベアナデット・マイヤー)

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