トヨタ・ド・ブラジルのゼロエミッション戦略

(ブラジル)

サンパウロ発

2022年06月08日

6月1日付現地紙「バロール」によれば、トヨタ・ド・ブラジルは、同国でのゼロエミッション戦略を念頭に、6月7日にブラジル政府関係者に対し、さまざまな新エネルギーを活用した同社の4車種のデモンストレーションを行う。既にブラジルで製造されているフレックス燃料ハイブリット車に加え、日本から持ち込むプラグインハイブリッド車(PHEV)および水素カーを紹介する。トヨタ・ド・ブラジルのラファエル・チャン社長は、自動車業界は投資計画のみならずサプライチェーンの強化および当地での雇用促進にも寄与する必要があり、そのためにもブラジル政府は独自の政策やルールをもって予見可能性を示すことが必要である、とコメントしている。

2017年に定められたヘノバビオ(RenovaBio)(注)では、エタノール、バイオディーゼル、バイオメタンなどのバイオ燃料を戦略的に生かす政策となっている。一方、汚染物質の排出を削減するための排ガス規制についてはプロコンベ(Proconve)が存在するものの、現状では生産サイクルを対象とせず、車両から排出される排気ガスのみが測定対象となっており、包括的な脱炭素の概念を必ずしも包含していないことから政策との調和も必要になるとみられる。

トヨタ・ド・ブラジルは、サンパウロ州のインダイアトゥーバ市とソロカバ市の2つの工場で、カローラセダンとカーローラクロスの2車種のフレックス燃料ハイブリット車を製造している。同社によれば、脱炭素に向けた転換は、その国の特性を生かした戦略が必要であるとし、ブラジル市場においてはエタノールによるフレックス燃料ハイブリット車が今後の主力となると注目している(6月1日付現地紙「バロール」)。

(注)ブラジルにおいて、パリ協定履行への貢献や、バイオ燃料の拡大の促進、バイオ燃料の生産・使用におけるエネルギー効率の向上と温室効果ガス排出量の削減、燃料市場の見通しを立てることなどを目的とした計画で、2019年から実施されている。

(宮本敏央)

(ブラジル)

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