2000cc以下の乗用車の取得税を半減、自動車販売を促進

(中国)

上海発

2022年06月06日

2022年4月における中国の自動車販売台数は、上海市の新型コロナウイルス感染拡大に伴う封鎖管理の影響もあり、前年同月比47.6%減の118万1,000台と大幅に落ち込んだ(2022年5月18日記事参照)。

こうした状況を踏まえ、国務院常務会議は5月23日、新型コロナウイルス感染対策と経済・社会の発展を効率的に調整し、経済の安定化に向けた強力かつ効果的な一連の措置を講じると発表した。この中で、一部の乗用車の取得税を600億元(約1兆1,400億円、1元=約19円)減額する、自動車の購入促進策も盛り込んだ(2022年6月2日記事参照)。

これを受け、財政部は5月31日「一部乗用車の車両取得税の減額に関する公告外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。減額の対象となるのは、2022年6月1日から12月31日までに購入する、価格が30万元(増値税を除く)以下、排気量が2.0リットル以下の乗用車となっており、取得税を半減するとしている。

乗用車市場信息聯席会(CPCA)は5月中旬、2022年の乗用車の販売台数を前年比5%減の1,900万台と予測していたが、取得税減税を含む政策の実施を踏まえ、販売台数見通しを2,100万台へと上方修正した(「中新経緯」5月31日)。

CPCAの崔東樹秘書長は、これまでの対策ではA級車(注)かそれ以下の車種の販売台数増加に対してのみ効果があったが、今回の対策は全面的なもので、国産自主ブランド車種、外資系主力車種、高級車エントリーモデルにおける市場のニーズが喚起され、大きな潜在力を引き出すことが可能との見方を示した(「21世紀経済報道」6月1日)。

(注)A級車は一般的に、排気量1.6~2.0リットル、ホイールベース2,500~2,700ミリメートルの車種を指す。

(侯恩東)

(中国)

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