ペルーで初のサル痘感染者を確認

(ペルー)

リマ発

2022年06月28日

ペルー保健省(MINSA)は6月26日、同国で初のサル痘ウイルス感染症患者を確認したと同省プレスリリースで発表した。ホルヘ・ロペス保健相によると、感染が確認されたのは外国籍の首都リマ在住者で、国外からの渡航者と接触歴があったとみられている。10日前から症状が出ており、発症後はリマ市内のサンタ・ロサ公立病院に入院していたが、現在は安定して自宅で家族とともに隔離状態にあるという。また、MINSAは同患者と濃厚接触していた全ての人々に対する検査を実施中で、国民に対して背中の痛みや頭痛、倦怠(けんたい)感、皮膚発疹などの症状が出た場合は、最寄りの医療機関で受診するよう促した。

MINSAによると、サル痘に感染した場合の症状には2段階あり、第1段階は発熱、腰痛、リンパ節腫脹(しゅちょう)、頭痛、筋肉痛、強い倦怠感などの症状、第2段階では皮膚発疹(最初は顔面、その後体中)が起こるとしている。これらの症状が見られた場合は、最寄りの医療機関を受診するか「113番」に電話し、「6番目のオプション」を選択し、指示に従うように案内している。ペルー国立保健研究所(INS)のビクトル・スアレス所長によると、INSでは既に2週間前からサル痘に特化したPCR検査の受け入れ態勢を整えており、12~24時間以内に検査結果を出せるとしている。

なお、一部で水ぼうそうワクチンがサル痘に有効とのうわさがあるが、スアレス所長はこれを否定し、サル痘は天然痘の一種で、水痘類の水ぼうそうとは異なると説明している。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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